FM三重『ウィークエンドカフェ』2018年5月12日放送

熊野市から紀宝町までおよそ22キロ続く美しい海岸、七里御浜。
熊野詣でをする人達には「浜街道」として、また四国三十三か所を目指す巡礼者が多く歩いたことから「巡礼道」とも呼ばれ信仰の道として役割を果たしてきました。
春から夏にかけては、アカウミガメが上陸する場所としても知られています。
その海岸線に沿って車を走らせると毎月、月末の水曜日、紀宝町で『プチみはまるしぇ』を開催しているのが今回のお役様、東芳美さん。
以前は、御浜町でマルシェを行っていました。

じめたきっかけは、田舎でマルシェをしている人がいなかったから

2ヶ月に1回、祝日にマルシェを開催していましたが、あえて人の少ない平日にやろうと、月末の水曜日に紀宝町の『100円ショップTeco』さんのガレージでやらせてもらっています。
当時、私が『みはまるしぇ』を始めたときは、このあたりにマルシェがありませんでした。
子どもが小さかったため、お子さんがいてもやってみようかなというきっかけになるような場所を作りたくて。
今は個人のマルシェもとても増えましたね。
私は他の人と同じことをしたくないので、祝日のマルシェはもういいかなと思い、あえて誰もやっていない平日のマルシェ『プチみはまるしぇ』をはじめました。
そうすると普段、土日にお店をしている方も来てくれるので、こだわっている方に平日に集まってもらっています。
お子さんが学校や保育園に行っている間に、お母さん一人で来てくれたり、お昼休みの時間に来てくれたり、平日でもリピーターさんも増えて、いい感じでやっています。
『みはまるしぇ』をしていた頃、最初は10店舗くらいでした。
その時からずっと出てくれる人もいますし、あとから仲間になってくれた人もいます。
『みはまるしぇ』が40店舗くらいに増え、管理が難しくなってきたので、今の『プチみはまるしぇ』ではだいたい10〜15店舗にしぼっています。

 

っているのは熊野の杉やヒノキを使ったお香など

最初はハーブの資格を取って、ハーブでやっていこうと思っていたんですね。
しかし意外とやっている人が多かったため、人と違うことをしたい私は、無添加で自然のお香を作ってみました。

とても楽しかったので、お客さんにも作る体験をしてもらおうと、もう3年くらいしお香づくりをしています。
マルシェでは『佑天(うゆんて)』という店名で出店しています。
基本はハーブや木などの自然素材を乾燥させたものを粉末にして、タブノキの粉で固めるだけ。
ブレンド次第で、簡単にいろいろなお香を作ることができます。
杉やヒノキ、またこの地にしか生えていない植物を使ったものもあります。
実際作っていると、良くなかったものの発見の方が多かったりします(笑)。
みかんの皮でやってみたらダメだったり、いい香りがするのでお茶を使ってみたら変な香りになってしまったり。
杉とヒノキはとても効果がありますし、森樹作用もいい影響があるので、この2つはオススメです。
そのへんにいっぱい生えていますしね。
杉は大地とつながるというか、都会のオフィス街で仕事をしている方が好んでくださいます。
ヒノキは目標に向かって頑張っている人をサポートしてくれるので、就職や試験前など、なにか夢がある人に選んでもらったりします。
ラベンダーはこれからの時期に出ますね。
爽やかな香りのペパーミントなど、湿度が高くなってくるこれからの季節、殺菌力があるお香が需要があって、ジメジメしている時に焚くと効果的です。
また、焚かないお香もあって、ブーツや服の中に入れておくと、殺菌力と防虫力があるので、悪いものから守ってくれます。

 

どもたちもお店を出している

子どもの出店者や、野菜を持ってきてくれるおじいちゃんおばあちゃんの出店者、はば広い年齢層でやっています。
また無農薬やオーガニックにこだわっている方をメインに来てもらっています。
物づくりをする方も、とても自分のオリジナルにこだわっている方が集まってくれています。
オーガニックコーヒーの店やマヨネーズを手作りで作っているたこ焼き屋、骨董品やめだかの販売など、ちょっと変わっていておもしろい店が多いのが特徴です。
世代などまったく関係なく、みんなが仲間という意識で楽しくやっています。
赤ちゃんが生まれたばかりの仲間もいますが、子どももみんなで見ている感じです。
よその子もうちの子みたいな感覚で、お客さんに出店者の子どもが遊ばれていたり、お客さんと出店者の子供同士が遊んでいたり、友だちになったり・・・お客さんもファミリーみたいな、いい感じになっています。
お客さん同士が仲良くなって、ランチに行ったり・・・なんてこともあります。
出店者とお客さんで、別のところでマルシェをしたりなど、つながりもどんどん生まれていて、良いことですね。
仲間も要領を得てきて、多分私がいなくてもマルシェを開催できる力も付いてきたので、今はとても楽にさせてもらっています。
夏休みや春休み、冬休みに、小学生の子が自分で作ったレジンアクセサリーやかぎ針編みの小物を販売したり、お母さんがパン屋さんの家からは、子どもがクッキーを作って出してくる、なんてこともあります。
子どもたちは学校でいないときは、お母さんが代わりにお子さんの作品を販売していたりとか。
今日はフリースクールの生徒さんが来ていて、自分たちで作ったパンやお菓子を販売しています。
お店をやりたいという夢がある子は、ここでやってみて、将来を考えたりするのも良い経験です。
ものを作ることが好きな子は、その発表の場にもなるし、見てもらったり買ってもらったりすることで自信につながると思うので、子どもが出店できる場をもっと増やしていきたいですね。

あちこちでマルシェが増えている今、みんなが自分の地域を自分たちの力で盛り上げようという動きはとても良いことだと思うので、みんなもっと気軽にどんどんマルシェを開催してほしいなと思います。